皆神 龍太郎
古代文明の謎はどこまで解けたか〈1〉失われた世界と驚異の建築物・篇
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定価 : ¥ 2,100
販売元 : 太田出版
発売日 : 2002-06 |
いわゆる古代文明に関する俗説がどれだけ曖昧な根拠に基づいているか、次々に解きほぐしていきます。でも、それが決して単なるあげ足とりになっていません。何がわかっていて、何がわかっていないのか、すっきりと整理してくれていますし、幾多の曖昧な仮説の中から客観的事実を取り出そうとするプロセスは読んでいて刺激的です。
一つの視点にとらわれることなく、客観的に、かつ知的に書かれた本。
とかくトンデモ本が多いこの分野の書籍の中での「良心」と言えるかも知れない。
この本を出発点に他の古代文明本を読めば、コロっとだまされることもない?
アトランティス大陸、ポールシフト、ヴェリコフスキーなどなど。超常現象ファンにお馴染みのテーマが、正統派の考古学・古代史の研究者によって科学的に分析されている。
著者達は、超常現象を無批判に信じてしまう信奉者と、可能性の全てを否定してしまう懐疑的な専門家の中間を進みながら、最終的には筋の通る仮説を提示する。
論理性を熟慮した上で提示された仮説は、オカルティスト達のトンデモない仮説と比べると、堅苦しい感じがする。(証拠が不十分で、納得のゆく仮説がでなかったものもある。)しかしこの本は、私達に「懐疑的フォーティアン」という、新しい超常現象の楽しみ方を教えてくれるに違いない。
著者は考古学博士と考古学ジャーナリストである。内容は、濃い。ハンコックや日本の月刊誌に繰り返し登場する、アトランティスなどの謎について、その誤りを的確に指摘していく。読んでいくと、書店にならぶ、いわゆるトンデモ本がほんとうにいいかげんなものに思えてくる。同時に、それらを攻撃している懐疑本のたぐいも、これまたいかにも内容のないものに見えてくるほどの情報量の多さである。そして、この本のすばらしいのは、たとえば、著者たちが、では、アトランティスは本当はどこにあったのか、と真剣に考察している点である。あるとかないとか、信じるとか信じないではなく、まじめに考察している。年表、参考文献リストも貴重。残念なのは、装丁であまりに損をしていること、これでは書店で目?!??!!たない。