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大地 舜

神々の指紋 (下)

神々の指紋 (下)

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定価 : ¥ 670
販売元 : 小学館
発売日 : 1999-04

価格 商品名
¥ 670 神々の指紋 (下)
前半は尾も知ろうが、後半はちょっとひく

 対象がエジプトのピラミッドやスフィンクスであり、上巻に比べると読みやすく理解しやすかった。ピラミッドやスフィンクスに秘められた数字のマジックや建設時期に関する謎(一般的な学説との建設時期の食い違い)については興味深く読めた。ただ面白かったのはそこまでで、第8部以後で力説されている世紀末的な展開、および結末の内容は読んでいてかなりひいてしまった。そういう考え方をする人もいるのね、という風に軽く受け止め、前半部分のピラミッドの謎の部分だけ楽しめばいいと感じた。

本書のどこかに歴史的発見があることを信じる

 いまさら私が言うまでもなく、多くの問題を含んだ本書であるが、著者の言うことにひとつの真実も含まれていないとは思えない。膨大な巻末の註や参考文献を見てもわかるように、著者は単に私たちを騙そうとしたり、無責任な自説の展開を行っているわけではない。定説を鵜呑みにせず、自分で確かめるという著者の姿勢は非常に評価できる。

お粗末な結論

著者は世界中の古代遺跡に対して、非常に興味深い考察を加え読むものをひきつける。
しかし、下巻になり自説を証明するために、地殻変動の話を持ち出すに至って、全くお粗末な説を展開する。
例えば惑星直列。遠く離れた木星だの火星だのの引力が、地球に何も影響を与えないレベルである事は、高校の時に物理学を習った人間ならば誰でも分かる。
ちなみに、惑星直列の元ネタはカリフォルニア大学のグリビンとプレージマンと言う2人の教授が共同で発表した「Jupter Effect(木星効果)」であるが、2人 はすでに自説を撤回してしまっている。
こんな説を持ち出すとはジャーナリストとしての姿勢を疑う。
ただ、楽しめる事は事実。信じすぎないで読むならば良いが、
本質はノストラダムスの大予言と何も変わらない。

面白いのは確か

結論が正しいかどうかは別として、面白いのは確か。今信じられている歴史認識の矛盾点を指摘しており、人類には知られざる過去の歴史があるのではないかという疑問を持つのには十分な内容である。巻末に根拠とした参考文献のリストが載っており、論旨を述べるだけではなく論拠を示しているところは評価できる。前半は言おうとしていることの根拠が延々と語られており、後半にならないと面白さが分かりにくいのが難点か。正しいかどうかは私には分からないが、一読の価値はある。

子供だましの嘘が満載

オロンティウスの古地図に描かれたのは、南極大陸ではなくてオーストラリア大陸です(地図に地名が記入してある)。12500年前に突如として巨大な対陸が1000Kmも移動したのは、氏によれば、ちょうど地殻がミカンの皮のように『ズルッ』と動いたのだそうだ。プレートテクトニクス理論を知らないのだろうか。
2000年5月5日に、水星・金星・火星・天王星・海王星が太陽をはさんで地球の反対側でほぼ一直線に並ぶ。いわゆる惑星直列が起こる。その影響で地殻のズレが発生するとも言っています。(『神々の指紋』下巻307ページ)
惑星や衛星の引力Fはそれぞれの質量M1・M2の積に比例し、重心間距離Rの2乗に反比例します。(F=G×M1×M2/R^2 Gは万有引力定数)たとえ上記の惑星直列が起こってもその影響は月の引力の数千万分の1、つまり観測不可能な程小さいのです。月の引力ですら潮の干満を起こす程度で、地殻を移動させるなんて無理なんだから・・・

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