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吉見 俊哉

博覧会の政治学―まなざしの近代

博覧会の政治学―まなざしの近代

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定価 : ¥ 882
販売元 : 中央公論社
発売日 : 1992-09

価格 商品名
¥ 882 博覧会の政治学―まなざしの近代
新書ですが良書です

読み応えがあった一冊です。日本の老舗和菓子屋さんも明治期のパリ万博で和菓子を出展されていましたよね。博覧会がプロパガンダだけでなく今やブランドイメージとしても確立。そもそも博覧会は何故開催されたのか・・・。興味深い内容でした。次の万博を見に行く時はこの本を読んで博覧会がその場所で開催される意味を裏読みしてみても・・・。

カルチュラル・スタディの陳腐さ

 まず、評者は愛・地球博にもオリンピックにもサッカーや野球の国際対抗戦にも<<ほとんどまったく>>興味のない人間であることを明記しておく。わたくしは常々カルスタなるものは退屈なしろものだと思っているが、残念ながら「博覧会」をつうじてその政治性を提示しようとした本書でもその根本的なつまらなさを免れていないような気がして仕方がない。もっとも、本書はカルスタというよりは、正当な社会学に近い研究ではあるが・・。部分的には「原住民」の展示とか、日本人の万博の受容形態とか、参考になる箇所はあったものの、「だから何?」と結論としては首をかしげてみたくなるのだ。
 しかし、反面それは評者がこのようなイベントの政治性ゆえに意識的にそれらに関心を持たないようにしているためかもしれない。だから、このようなイベントを好むかたにとっては逆に非常に興味深く、参考になる本なのかもしれない。よって、読者層によってはアピールする本なのだろう。

まなざしの双方向性

近代世界の成立において重要な役割を果たしたものとして、著者は近代的まなざしというものを挙げている。日本や欧米の博覧会等の例の中で著者は、消費社会や帝国主義の根底にあるのもこのまなざしであり、更にそれは双方向性を持つ、と論じていく。社会空間の持つ力というものを考えるにあたっては良い入門書と言えるのではないか。実際私にはそうであった。
終始疑問に思ったのは、著者の言うまなざしの受容は個人差があったのではということだが、それは私の様なあまのじゃくが考えることなのであろうか。
新書ではあるが、内容も濃く良書である。一読をお勧めする。

日本消費社会の起源

現代日本消費社会の起源を理解するのに最良の書。日本語で読めるものを中心に文献案内もあり,万国博覧会に始まる文化の問題を政治経済の問題として辿っていく。

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